2011年10月23日日曜日

日本連盟安全促進フォーラム

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10月23日(日)
大阪スカウト会館で行われた、日本連盟主催の「日本連盟安全促進フォーラム」に参加しました。

参加者:41名 

このフォーラムの目的は、事故は0にはならないが、事故を防ぐ努力をすることが出来るので、事故が起きるのを怖がって萎縮したプログラムになるのではなく、冒険的で挑戦的な活動を行ってもらえるように、事故についての知識をつける事である


プログラム内容

10:00
開会

10:15~12:35
セッション1 裁判事例に学ぶ安全安全対策
講師:樽谷 進
12:35~13:05
昼食

13:05~13:30
セッション2 そなえよつねに保険と対人賠償責任保険
講師:石井 薫子
13:30~14:50
セッション3 事故事例や生きたデータを使った安全確保について
講師:松下 晃
14:50~15:00
休憩 

15:00~15:45
質疑応答

15:45
閉会



セッション1では、受講者全員が陪審員となって、実際にあった子供会の死亡事故の裁判事例を議論するという内容で、6つに分けられた仮想団ごとに、過失の度合いや損害賠償額を発表しました。

<事件の内容>
 子ども会のハイキングで川に行き、川で水遊び中に1人が深みにはまって水死した。 その死亡した子の両親が、そのハイキングの引率者と子ども会の会長などに対して5000万円の損害賠償を求める裁判を起こした。


原告が主張している4つの過失に対して議論しました。
  1. 下見の過失の有無
  2. 水遊び場所選定での過失の有無
  3. 許可区域周知徹底での過失の有無
  4. 監視体制についての過失の有無





1:下見
2:場所
3:周知
4:監視
賠償責任
過失割合
賠償額
第1団





70%
3500万円
第2団





100%
5000万円
第3団





60%
3000万円
第4団





70%
3500万円
第5団





80%
4000万円
第6団





50%
2500万円

全体の意見を総合すると60%の過失があると判断された。


ところが・・・



1:下見
2:場所
3:周知
4:監視
賠償責任
過失割合
賠償額
裁判所





20%
1000万円


裁判所の判断は、子供たちへの周知については完全ではなかった事と、監視体制がきちんと取られていなかった事について過失を認めたが、過失割合は20%とそれほど高くない。 ボランティア活動であるからといって特別扱いはしないが、特別に評価はしているようだ。

講師の方が色々な団体に同じセミナーを開催しているが、ボーイスカウト関係の人の場合は、危険予知をよく勉強しているからか、過失の割合は一般の人よりかなり高めになるようだ。


セッション2
「そなえよつねに保険」は、活動中に起きた事故に対して出る保険であるので、必ず「活動計画書」と「参加メンバー表」を事前に作成しておくべきです。
また、仮入隊やその親族なども加入することが出来ます。



セッション3
これまで連盟に報告のあった事故の記録に対して、各団がそれぞれの事故に対して、次の項目について議論しました。
  1. この事故は何が原因だったか
  2. どうすれば防げたか
  3. 同様の事故を起こさないために、どのように指導しますか
以上

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